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【rhivs〜Herd of Wild Beasts@心斎橋CLAPPER】

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写真: 【rhivs〜Herd of Wild Beasts@心斎橋CLAPPER】

写真: 【collection】 写真: 【ボクノ宝箱】

身を裂かれるかの鋭き痛みを
肌で感じる"孟冬の宴"を
迎えた12/13日、1935。

彼等がCLAPPERで放つ
年内に於けるラストライヴ。
今宵、如何なるステージを
新たに魅せてくれるだろうと
待ち望む僕の前で
漆黒の夜幕は遂に上がり、

其処に見つけしものは
暗闇に蠢く者共が抱く
無機質で"異形"なる
顔、顔、顔…


初めて彼等が
能動的に仕掛けてきた
舞台に於ける"演出"手段に
"考える"事が大好きな僕は
非常に興味を唆られた。


其の"存在"の持つ"意図"が
一体何なのか、
其処に託した"意味"は秘め
唯、渾身の音の葉を放つ事で
後はオーディエンスの想像力と
創造性の余地に任せる…

映画フィルムの如き
彼等のライヴには、
名画のプロローグに映りし
"象徴"の如く。
作り手の"意志"を感じる
そんな演出が
とても良く似合う。


彼等が仮面ひとつを以て
観衆から隠し得た"もの"は
何だったのか。
そして、仮面で面を隠した事に於りて
晒け出せし"もの"は
何だったのだろうか…
幾夜を重ねても
総てを読み取る事は
未だ僕には叶わないが。

彼等特有の爆音に重ねられた
安定感を増し続ける
"不協和音の調和"たる
フレーズひとつひとつに。
"迷い"は消え失せ、
"不確定要素"の象徴たる
Joker…"マスク"の存在が
彼等の紡ぎ出した"空間"に
更に"毒気"を与え、
増幅し続ける…

そんな風に僕は感じ取れた。

そして彼等を知るオーディエンスに
『何時もと違う』
そう思わせた以上、
彼等の新たな目論見は
見事、成功したのだ。

今回のメインアクトだった
☆skeletonpanties☆と言い、
タイプやベクトルは違えど
此れ程までに明確にブレる事無く
自分達の音を、
自分達の"世界"を構築し、
打ち出せるバンドは
本当に稀だと
僕は経験上、知っている。

そんな音の葉に
空間に直に触れ、
『悦び』を憶えない筈が無い。


其の中をひとり、"素顔"の儘で。

漆黒の翼たる"相棒"を抱え
刹那を駆け抜けた『彼』が時折、
握り締めた右の拳で
ボディを抑え込む仕草は
非常に印象的だった。

『彼』の裡に描かれ
"存在"するであろう
最高の"刹那"を求め、
今、足りない『何か』を掴み
自ら引き擦り出すかの如く
握られた拳…

其の大きな暖かき掌を以て
あの夜、『彼』が掴めた"もの"は
一体、何だったのだろうか?


勿論、彼等のライヴに
"ハズレ"などあろう筈も無い。
然し唯、ひとつだけ
僕が気掛かりなのは
彼等の疲労…

初見のオーディエンスに
気取られる程度の
ポテンシャルの低さは
当然、彼等の何処にも無い。
其の"刹那"の精一杯で
世界を築き上げ、
己自身を顕そうとしていたのは
肌を射すかの如くに感じ取れた。

然し、嘗て無い程の
ベストアクトだとは
僕は言い切れない。
だからこその不安。


最近、rhivsメンバーから発される
ツイートは激減した。
其の時間を惜しむ程の
多忙さに追われている事は、
時折呟きにて配信される
PV撮影、新曲、リハ、
レコーディング、DVDの情報と
多岐に渡り告知された
其の活動内容の
尋常では無いペースに
垣間見る事が出来る。

遣る可き事の多さに
頭を抱える夜も、
時には儘ならぬ事象に
苛立ちを憶える夜も。
悔しさに眠れぬ夜を
数える日もあるだろう。

然し、忘れないで欲しいのだ。
"舞台"こそ彼等の最も
"真価"を発揮する
気の抜けない『戦場』であり
『居場所』だと言う事を、
誰かが疲労に倒れれば
誰よりも哀しむのは
彼等のステージをと待ち望む
オーディエンスだと言う事に。

僕の杞憂で在れば良いが…
此の場を借りて
此れだけは彼等に
伝えておこうと思う。
どうか、お身体を労って頂きたい。

そして次回、1/6…
生誕日を迎える直前の
再び巡りし"節"を迎え
jungleという新たな箱に
生々しき爪痕を、
美しき毒牙の痕を。
其処に徴し、遺して欲しいと
僕は心より願っている。


さて、此処でもうひとつ。
此の余りにも拙い
ライブレポを読んで頂いた
総ての皆様へ。

"独り"広大なる世界へ向け
挑み、"烽火"を上げ始めた彼等に
どうかほんの少しだけ
手を貸して頂きたいのだ。

何も難しい事じゃ無い。
其処に"表現者"としての才能、
"智慧者"としての才覚の有無など
全く問題じゃ無い。

唯、彼等に依って与えられ
感じた"儘"を
"声"に孵し、呟きに乗せ
彼等の元へと届ける事…
其れだけで充分、彼等の
チカラの源に
掻き立てる"情熱"の
発火点となるのだ。


改めて言っておくが、
僕は彼等の関係者でも
スタッフでも何でも無い。

唯、彼等の音の葉を
己の言の葉を。
感じる儘に考え続ける事を
こよなく愛する
単なる只の一般人だ。

だからこそ世界に伝える"チカラ"が
"当事者"では無い者だからこその
特別な"チカラ"が
僕達には宿っていると信じている。

ネット社会に於ける
"口コミ"というものは
存外、侮れない
強力な"武器"である事は
今や皆様御承知の通りだ。


"独り"では決して成し得ない
大きな試みに
彼等は今、力の限りで挑んでいる。
然し"孤独"では無い事を
彼等に是非、
君達の"声"で知らしめて欲しいと
僕は願って止まない。


さて、余談だが
此処で上げ続けたライヴコラム
ライヴレポも年内は
此れで最後となる予定だ。
彼等の活動の軌跡を通し、
様々なバンドのライブを通し、
僕はどれだけ"表現者"として
『進化』出来たであろうか?

勿論、ネットという"媒介"には描かずとも
まだまだ沢山のステージが
年内、僕を待ち受けており
僕は其の刹那を感じる儘に
言の葉に孵し続けるだろう。

そして新たな年を迎え、
後もう少し、進化した『僕』が
再び描くであろう
彼等のライブコラムの中で
彼等自身の進化の"証"を
記す事に依って
僕自身の進化の"証"を
遺す事が出来れば幸いである。

【rhivs〜Herd of Wild Beasts@心斎橋CLAPPER】 http://twitter.com/myproud_0117

タグ: column rhivs

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